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音楽と旅行と食べ歩き、イタリアに留学していたクラリネット奏者+元イタリア・スローフード協会会員、奥田英之の話
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カテゴリ:musica/音楽( 192 )
イタリアのマウスピース物語 ヴェルディと音程
イタリアのクラリネットのマウスピースを吹いた事がある人なら分かると思いますが音程が低い箇所があります。
もしかしたら、イタリアのクラリネットの音程も少し低い設定になっているのかも知れません。

イタリアでピアノを聴くとちゃんと音程が合っていないというか、日本より緩いというか分かりませんが、不思議な響きして僕には心地よく感じます。
ミケランジェリチッコリーニの演奏をイメージすると分かりやすいかも知れません。
あの不思議な響きはピアノの調律による音程だったのか。

30年ほど前の日本語のカタログを見ると、フランス製の楽器には「A(ラ)=443~445」という表記がされているような時期がありました。フレンチ・ピッチと呼ばれています。
フランスの楽器は音程が高めだったのに、イタリアのマウスピースはなぜ低めの音程だったのでしょうか。
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写真:イタリア製のマウスピース

少し難しい話になってしまいますが、楽器を演奏するためには音程を合わせなくてはいけません。
その為には基準になる音があります。
現在の基準音は1939年ロンドン国際会議で決められた「A=440Hz(ヘルツ)」とされていますが、日本など多くの国でクラシック音楽を演奏する時はほとんどが「A=442Hz」を基準音程として使われています。
日本で音程を合わせる時は「442(よんよんに)」と略して呼ばれています。

1939年ロンドンで基準音程(ピッチ)が決められる前は、時代ごと、国ごと、街ごと音程が違いました。

各時代のピッチ(音程)を知るには、街ごとに置かれているオルガン、その国のピアノ、もしくはチェンバロなど鍵盤楽器を作っていた製作所の楽器や使われていた音叉を調べれば分かるようです。
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写真:ミラノのオルジ社製コントラバス・サックスとクラリネットのマウスピース

バラバラの国だったイタリア半島と当時の植民地などを統一し、1861年にイタリア王国が生まれました。
イタリア王国は、現在のイタリア共和国の前身の国です。

ドニゼッティ(1797-1848)やベッリーニ(1801-1935)が亡くなり、ヴェルディ(1813-1901)が「リゴレット(1851)」「イル・トロヴァトーレ(1853)」「シチリアの晩鐘(シチリア島の祈りの夕べ)(1855)」「シモン・ボッカネグラ(1857)」「仮面舞踏会(1859)」を作曲した後でした。

イタリアが統一され王国になってからヴェルディは「運命の力(1862)」「マクベス(1865)」「ドン・カルロ(1867)」「アイーダ(1871)」を作曲しました。

レオンカヴァッロ(1857-1919)、プッチーニ(1858-1924)はイタリアが統一する前に生まれ、マスカーニ(1863-1945)、ブゾーニ(1866-1924)、トスカニーニ(1867-1957)はイタリアが統一してから生まれました。

イタリアのクラリネット奏者だとヴィンチェンツォ・ガンバロ(1785-1828)はイタリア統一前に亡くなり、エルネスト・カヴァッリーニ(1807-1874)、ルイージ・バッシ(1833-1871)はイタリア統一直後に亡くなりました。

1881年ミラノで、ヴェルディを中心にイタリアの音楽家達が集まりイタリアの音程を「La=432」にしようと話し合いました。
その後、1884年にヴェルディが政府の音楽委員会へ次のような要望書(手紙)を書きました。

「フランスは基準音程を採用しているので私たちも統一した基準音程の採用をお勧めします。
フランスは435を基準とした音程を採用しています。私たちはそれより低い432を基準とし、イタリア各都市のオーケストラ、スカラ座の基準音程を提案します。
その差はごくわずかで、ほとんど耳で感じ取れないですが、私は喜んで固執します。
ローマが提案した450の基準音程を採用するのは、非常に深刻な事です。
私たちの合唱団が悲鳴を上げるように鋭くなり合唱団が低下します。
音楽の言語は普遍的です。なぜパリやミラノでLaの音なのに、ローマではSi bemolle(シ♭)なのでしょうか?
(ローマが提示した基準音程は、楽譜に書かれている同じ音を演奏すると約半音違いだという皮肉です)
私は同じ合唱団で音楽の世界全体が統一されることを望みます」
(手紙は省略してあります)

ヴェルディが基準音程の手紙を送った同じ年の1884年にドビュッシーがフランス国家ローマ賞を受賞して、1885年からローマへ留学をしました。
ドビュッシーはローマ留学中にヴェルディと出会い、1861年からローマに住んでいたフランツ・リストにも出会いました。
ドビュッシーはローマの雰囲気に馴染めず期間を繰り上げて帰国したようですが、もしかしたらローマの基準音程が高かったから馴染めなかったのでしょうか。

リストがローマで使っていたピアノの音程は450が基準音だったのでしょうか。
ローマに住んでいた頃に作曲した曲は、音程が450を基準にしたピアノをイメージして作曲されていたら、現在聴いている曲と少しイメージが変わるかも知れないです。
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写真:リストがローマに住んでいた1880年に前身のコンスタンツィ劇場が開場しましたローマ歌劇場

このような出来事からイタリアの基準音程「432」になり、1914年から第1次世界大戦が勃発しました。
次第にフランスが採用していた「435」になり、イタリアでクリスタル・マウスピースが作られるようになったと思います。
イタリアのマウスピース物語 ガラスからクリスタルへ」で書いた通り、ガラス製のマウスピースは鋳型に流し込んで作られた物でした。

1939年にロンドンで基準音(ピッチ)が決められた同じ年、第2次世界大戦が勃発しました。
ガラス製マウスピースを制作していたブッキ工房のあったジェノヴァの街は港町なので空爆がありました。
戦火の中「基準音が440に決められた」とニュースがイタリアに届くとは思えません。

第2次世界大戦の最中、イタリア半島はイタリア社会共和国(1943-1945)とイタリア王国に分離しました。
終戦後、イタリア半島での戦いが終結し、イタリア社会共和国はイタリア王国に併合されました。
1946年にイタリア王国から現在のイタリア共和国になりました。
イタリア共和国は約100年前の1874年にミケーレ・ノヴァーロが作曲したマメーリの賛歌(Inno di Mameli)を国歌として採用しました。
この曲をオーケストラに編曲したのは1901年に亡くなったヴェルディ(1813-1901)でした。

終戦後、イタリアは不況に続きました。
ガラス製のマウスピースの製造は戦前から使っていた鋳型を使い、少しでも音程を上げようと努力していたと思います。

以前、パオロ・ベルトラミーニにインタビューをした時に
僕の先生(Paolo Budini:パオロ・ブディーニ:1912-2001)は
「今はマウスピースや楽器などたくさん種類があって、たくさんの可能性がある。僕の頃は第二次世界大戦の影響で楽器はランポーネ&カッツァーニ、マウスピースはブッキのクリスタルしかなかったんだよ。ほかの楽器を手に入れる事が出来なかった」と言っていました。

ミラノ・スカラ座にカラヤンが来るまで、ファゴットではなくイタリアのバッソンが使われていたと言われます、1960年代までイタリアはヴェルディが唱えた歌手の為の低めの基準音程だったと思われます。

次第にイタリアで製造された楽器以外が使われ始め、イタリアの基準音程が現代の基準音程に同じになってきた思います。
そして、ヨーロッパのイタリア以外の国ではさらに音程が上がっていきました。

僕が中学生に頃、ウィーン・フィルやベルリン・フィルはとても高いピッチで演奏していました。
その影響なのか、ませていたのか、上手で無かったか、僕の中学校もピッチが高めだったと思います。
その頃、オランダで古楽器奏者で結成され当時の音程(ピッチ)で演奏する「18世紀オーケストラ(Orkest van de Achttiende Eeuw)」を聴いた時は、自分の知っているピッチではなく不思議な音で驚きました。

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写真:シエナ・パリオ市民吹奏楽団(Banda Città del Palio13世紀頃から続くと言われる市民吹奏楽団です)この頃フル・ベームシステム、アルバート・システムのクラリネットを吹いているおじさま方がいました

僕がシエナの市民吹奏楽団で演奏をした時、音程が低くとても古いアルバート・システムのクラリネットで吹いているおじさまがいました。
フル・ベームシステムのクラリネットを吹いているおじさまもいました。

大学生の頃、
ドイツやオーストリアへ留学した日本人がイメージするイタリアのクラリネット奏者は「低い音程でクリスタル・マウスピース」
だというのを聞いた事があります。
シエナのおじさま方は僕がイタリアで最後に感じた「低い音程」でした。

僕の先生(ミラノ・スカラ座のファブリーツィオ・メローニ)は
イタリアのクラリネットは、フランスのビュッフェ・クランポン社製だと、65mmのバレルにフランスのヴァンドーレン社13シリーズ(ピッチを440基準にした少し音程を下げたマウスピース)が基本だ!と言っていました。

日本では、66mmのバレルに普通のマウスピースが基本になっています。

イタリアは少し短い楽器に、少し長いマウスピースで音程を合わせています。
日本はイタリアと反対で、イタリアと比べると少し長い楽器に、イタリアと比べると少し短いマウスピース(他の国では普通の長さ)で音程を合わせています。

マウスピースで音程を下げるのは、もしかしたら、ヴェルディが合唱団の為に提案した「432」という音程の名残なのかもしれません。
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写真:ヴェルディの出身地周辺で飲まれるランブルスコ(発泡赤ワイン)、パルマ旧市街のサラミ屋さん奥にある食堂にて


~~ おまけのお話 ~~

1861年にバラバラだったイタリアが統一してイタリア王国が誕生しました。
国ごとバラバラだった鉄道もイタリア半島のすべてが統一され、現在とほぼ変わらない幹線が開通しました。
当時の音楽家の移動は格段に速くなったと思われます。
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地図:1861年のイタリア路線図 wiki itより

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地図:1870年頃のイタリア路線図 wiki itより



1:「クラリネット、クリスタル・マウスピース物語
2:「イタリアのマウスピース物語 ガラスからクリスタルへ





by vagaoku | 2019-02-25 23:52 | musica/音楽
イタリアのマウスピース物語 ガラスからクリスタルへ
イタリアには数多くのマウスピース専門メーカーがありました。
また、楽器と一緒にマウスピースなどを作っているメーカーもありました。

・ブッキ(Bucchi) マウスピースのみ
・コッレット(Colletto) マウスピースのみ
・リコスティーニ(Licostini) マウスピースのみ
・オルジ(Orsi)
・ポマリコ(Pomarico) マウスピースのみ
・ランポーネ&カッツァーニ(Rampone & Cazzani)
・リパモンティ(Ripamonti)
など

ここに書いたメーカーのいくつかはすでに無くなってしまいました。
第2次世界大戦の空襲、その後の不況の影響により無くなってしまったと思われます。

現在、多くの国のクラリネット用マウスピースはエボナイトや合成樹脂で作られています。
イタリアで現在でも作られているマウスピースは、クリスタル・ガラス、木製(グラナディラなど)、エボナイト、エボナイトと木を混ぜた素材、エボナイトと金属を混ぜた素材で作られています。
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写真:左からブッキ(ガラス)、ポマリコ(木製)、オルジ(ガラス)

イタリアのマウスピースを語るにはクリスタル・マウスピースが欠かせません。
クラリネットのマウスピースでもかなり特殊な素材です。
他の楽器を考えてもほとんど使われない素材です。
でも、なぜクリスタルなのでしょうか?

イタリアで最も有名なガラスと言ったらヴェネツィアを想像します。
現在でも「ヴェネツィアン・グラス(イタリア語ではムラーノのガラス"Vetro di Murano"と呼ばれます)」という名前で有名です。
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写真:ヴェネツィアの宮殿内に残るまだ大きな板ガラスが作れなかった時代のガラス

イタリアには各街ごと特産があります。
ヴェネツィアのムラーノ島のガラスはそのひとつです。
楽器だと、ヴァイオリンの街クレモーナ、アコーディオ(Fisarmonica:フィザルモニカ)の街カステルフィダルド(Castelfidardo - Ancona - Marche)があります。

マウスピースに使われたガラスは、リグーリア州アルターレ(Altare - Savona - Liguria)の物でした。
アルターレもヴェネツィアのムラーノ島と同じ8世紀頃からガラス製造が始まったと言われています。
17世紀ごろは52のガラス工房があったほど栄えていた街ですが、現在の人口は約2000人になってしまいました。

僕の持っているクリスタル・マウスピースで最も古いと思われるのはブッキの物です。
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写真:ブッキの透明なクリスタル・マウスピース

ブッキのマウスピース工房は3代続きました。
初代は、ガラスの街、アルターレのガラス工房でマウスピースを作りました。
その後、海と貿易の街、リグーリア州の州都ジェノヴァ(Genova)へ移りました。

すでに疑問に感じていると思いますが。
昔のクリスタル・マウスピースはクリスタル・ガラス製ではなく、ガラス製のマウスピースでした。

ガラスとクリスタル・ガラスの違いは、、、
非常に難しいのですがガラスの成分に酸化銅を含んだ物がクリスタル・ガラスと呼ばれます。
クリスタルと言っても水晶ではなく、人工的に作ったクリスタルです。
スワロフスキーの人工的に作ったクリスタル・ガラスと言えば想像がつきやすいと思います。
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写真:古いガラスには気泡が含まれています。

ガラスの街、アルターレの技術を使い、ガラス細工のように溶かしたガラスをマウスピースの鋳型に流し込み作ったと思われます。
その為、初期のクリスタル(ガラス)・マウスピースは気泡を含んでいるマウスピースでした。
ガラス内の気泡により音の軽さが出たのか響きが出たのか「初代の作ったマウスピースが良かった」と言われています。
さらに、初期のガラスには多くの不純物が含まれているのか、劣化によるものか古いガラスから「緑がかっている」「青みがかっている」「透明」と言う風に見て分かるようです。

これはアメリカのオブライエン(O'Brien)というマウスピース・メーカーでも同じような事が言えるようです。
フランスのセルマー社から販売されていた一部のクリスタル・マウスピースは、オブライエンがOEMとして作っていました。
ビュッフェ・クランポン社、セルマー社は、イタリアかアメリカのガラス製マウスピースを使っていたと思われます。

ミラノのオルジ(Orsi)からは1980年代まで青いガラスのマウスピースが作られていました。
僕は中学生の頃、この青いガラスのマウスピースを銀座ヤマハで買いました。
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写真:左からブッキ、オルジ、ポマリコ/バックーン

イタリアのポマリコ(Pomarico)は、現在、唯一のクリスタルのマウスピースを製造している事で有名です。
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写真:イタリアのポマリコ製のマウスピース

ポマリコの初代コジモ・ポマリコ(Cosimo Pomarico)はジェノヴァ出身のクラリネット奏者でした。
ジェノヴァにあったブッキの工房へも足を運んでいたと思われます。
ポマリコはガラスからではなく、クリスタル・ガラスからマウスピースを作ることにしました。
天然のクリスタル(水晶)ではなく人工的に作ったクリスタル・ガラスからです。

イタリアのトスカーナ州シエナ県にあるコッレ・ディ・ヴァル・デルサ(Colle di Val d'Elsa - Siena - Toscana)は、「クリスタルの街(Città del Cristallo)と呼ばれるほどクリスタル・ガラスが有名で、世界の15%、イタリア国内の95%がこの街で作られています。
フィレンツェ~シエナへ向かう各駅のバスに乗るとコッレ・ディ・ヴァル・デルサの街を見ることが出来ます。

ポマリコはこの街のクリスタル・ガラスの塊からマウスピースを削りだしてマウスピースを作っています。
また、主成分の違うクリスタル・ガラスを使っているので、透明、黒、赤外線や紫外線により色の変わるマウスピースがあります。

イタリアのクリスタル・マウスピースと言っても、過去に作られたクリスタル・マウスピースとポマリコのクリスタル・マウスピースは、鋳型に素材を流し込むガラスと塊から削りだす製造方法、主成分の違いにより同じような開き(マウスピースとリードの開き)であっても鳴り方、吹き心地が違います。

鋳型に流し込んで作られたクリスタル・マウスピースは、クリスタル・ガラスの塊を削って作ったクリスタル・マウスピースより軽量で重量も違います。
おそらく初期に作られた気泡が入ったマウスピースはさらに軽量だったと思われます。

また、リードから本体へ息が流れる傾斜部分にも違いが見られます。
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写真:鋳型に流し込んで作られたブッキのクリスタル・マウスピース
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写真:クリスタル・ガラスの塊から削りだして作られたポマリコのクリスタル・マウスピース

このように削り出して作られているので個体差がありますが、イタリアの個性も良いことみたいに考えると、それはそれでいいのかな?と思ってきます。
鋳型に流し込んで作られたクリスタル・マウスピースは、オークションや中古でかなりの種類が流通しています。
興味があったら手に取って試してみてください!

クラリネット、クリスタル・マウスピース物語」へ
イタリアのマウスピース物語 ヴェルディと音程」へ



by vagaoku | 2019-02-18 20:48 | musica/音楽
クラリネット、クリスタル・マウスピース物語
それぞれの楽器ごとに色々なパーツが存在しますが、クラリネットには少し変わった素材を使ったパーツがあります。

クリスタル・ガラス製のマウスピースです。
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写真:イタリア製ブッキ(Bucchi)社の透明なクリスタル(ガラス)・マウスピース

クラリネットのマウスピースは、エボナイト(ハードラバー)、合成樹脂、木製、象牙、メタル、クリスタル(ガラス)など様々な素材から作られています。
現在、ほとんどのメーカーは湿度と温度の変化が少ないエボナイトか合成樹脂から作られています。

ある時期、クラリネットの世界にクリスタル・マウスピース・ブームが起こりました。
ビュッフェ・クランポン社、セルマー社などフランスの楽器メーカー、マウスピース・メーカーからも発売されたほどでした。
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写真:かつてフランス・ヴァンドーレン社から販売されていたクリスタル(ガラス)・マウスピース

クリスタル・マウスピースは1900年代から作られた比較的新しい素材としてクリスタル・マウスピースが生まれたようです。
イタリア、フランス、アメリカで作られていました。

どこの国が始めて作り出したのか、現在の時点では分かりません。
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写真:アメリカ製のクリスタル(ガラス)・マウスピース

エボナイト製のマウスピースは布などで擦れ、削られるのは大変弱いのですが、クリスタル・マウスピースは非常に強いです。
プラスチック製のお皿とガラス製のお皿を比べると傷が付きにくいので分かりやすいと思います。
ただ、クリスタル・マウスピースは衝撃に非常に弱く、すぐに割れてしまいます。
プラスチック製のお皿とガラス製のお皿のどちらが割れやすいか想像がつきます。

その影響か一時期多くの奏者が使っていたクリスタル・マウスピースは姿を消しました。

イタリアを除いて・・・
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写真:イタリア・ポマリコ社のクリスタル・マウスピースなど

イタリアでは現在もクリスタル・マウスピースを作っているメーカーがあります。

ただし、以前のクリスタル・マウスピースとは違う素材になっています。
これについての続きは、「イタリアのマウスピース物語 ガラスからクリスタルへ」「イタリアのマウスピース物語 ヴェルディと音程」で書きたいと思います。





















by vagaoku | 2019-02-12 16:02 | musica/音楽
演奏会のお知らせ 東京ウインド・シンフォニカ 2019年2月3日
東京ウインド・シンフォニカ・メンバーによる室内楽の夕べ
~吹奏楽のルーツを求めて~

2019年2月3日(日)
18:00開場 18:30 開演
同仁キリスト教会 東京メトロ有楽町線より徒歩5分

東京ウインド・シンフォニカ
指揮:山本訓久

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 >>プログラム<<
・ジョヴァンニ・ガブリエーリ (1547 - 1612)
「サクレ・シンフォニエ第1巻」(1597)より
ー ピアノとフォルテのソナタ
ー 第1旋法による8世のカンツォン

・ジョヴァンニ・ガブリエーリ (1547 - 1612)
「カンツォンとソナタ集」(1615)より
ー 第13ソナタ

トランペット:村上信吾、福士亮輔、横尾春香
トランペット・フリューゲルホルン:西田彩
アルト、テナー・トロンボーン:山本晴之
テナー・トロンボーン:西須友香、山崎朋生
バス・トロンボーン:古川諭
ホルン:越取浩一


・ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト (1756 - 1791)
セレナーデ第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」K.361

オーボエ:上山範人、岸美由紀
クラリネット:岡田渉、木幡亮仁
バセット・ホルン:奥田英之、小坂真紀
ファゴット:二宮真弓、堀内成美
ホルン:伊勢久視、岩切理恵、間遠容子、越取浩一
コントラバス:吉岡佑麻


一般 3500円(前売り3000円) 
高校生以下 2500円 (前売り2000円)


by vagaoku | 2018-12-22 09:27 | musica/音楽
フルベームのクラリネットがやってきた!
クラリネットにはたくさんの種類のシステムが存在します。
それらについてはいつか書きたいと思います。

来日するイタリアのオーケストラのメンバーに持ってきてもらいました!
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写真:ペーザロ・ロッシーニ歌劇場管弦楽団のオーボエ奏者ロレンツォ・ルチアーニ。

フル・ベーム・システム(Full Boehm system)のクラリネットです!
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写真:真ん中がフル・ベーム・システムのクラリネット。

フル・ベーム・システムについても、今後細かく書いていきたいと思います。

昔、イタリア人クラリネット奏者と言うとフル・ベーム・システムというイメージでしたが、年々減ってきました。
僕が留学しだした頃、街の楽器屋さんに新品のフル・ベーム・システムのクラリネットが店頭にまだ並んでいたのですが、ユーロになってから見かけることはありませんでした。
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去年末、facebookで中古のフル・ベーム・システムを売っている人を見かけました。
来日するオーケストラと同じ州だったので頼んでみたら、ちゃんと交渉をしてくれて、その街まで受け取りに行って、日本までちゃんと持ってきてくれました。

全ての修理が終わったら、フル・ベーム・システムのクラリネットについて細かく書きたいと思います。
by vagaoku | 2017-03-14 22:15 | musica/音楽
演奏会のお知らせ 東京ウインド・シンフォニカ 2016年9月16日
東京ウインド・シンフォニカ 第5回演奏会

2016年9月16日(金)
18:30 開場 19:00 開演
小金井宮地楽器ホール(小金井市民交流センター)
武蔵小金井駅より徒歩1分
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>>プログラム<<

・フンメル:3つの軍隊行進曲
J.N. Hummel / 3 Militar Marsche (ca. 1810)

・ブラッハー:ディヴェルティメント Op.7
B. Blacher / Divertimento Op.7 (1936)

・新実徳英:神はどこに?
Tokuhide Niimi / Where are the Gods? (2016)

・ブラームス:11のコラール前奏曲 Op.122 より
J. Brahms / Several piesces from "11 Choral Preludes" Op.122 (1869)

・ジェイガー:交響曲第1番
R. Jager / Symphony No.1 for Band (1963)

東京ウインド・シンフォニカ
指揮:山本訓久


今回のプログラムのフンメル:3つの軍隊行進曲にはバセット・ホルンが使われています。
ピッコロ、フルート、バセット・ホルンが同じメロディーを演奏する箇所が個人的にたまりません!
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写真:フンメル:軍隊行進曲第1番のスコア
by vagaoku | 2016-09-10 09:48 | musica/音楽
演奏会のお知らせ バセット・ホルンを中心とした珠玉の管楽アンサンブル 2016年7月29日
急遽、演奏会をすることになりました!


クラリネット・アンサンブル・ドリー・フォンティネン
Clarinet Ensemble Drie Fonteinen

感じやすい心の響き モーツァルト
~バセット・ホルンを中心とした珠玉の管楽アンサンブル~
Produced by Ado Kihara

>>プログラム<<

W.A. モーツァルト:「恋とはどんなものかしら」~歌劇「フィガロの結婚」K.492
(cl1:木原、 cl2:木幡、bhr:奥田)

W.A.モーツァルト:「愛の息吹き」~歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」K.588
(cl1:木原、cl2:木幡、bhr:奥田)

J.シュターミツ:四重奏曲 変ホ長調
(cl1:木原、cl2:木幡、bhr1:小坂、bh2:奥田)

C.Ph.E.バッハ(1714-1788):二重奏曲 Wq142
(cl1:木原、cl2:奥田)

J.S.バッハ(モーツァルト編):前奏曲とフーガ第5番 K.404a
(cl1:木原、cl2:奥田、Bcl:木幡)

W.A.モーツァルト:アダージョ ヘ長調 K.410
(bhr1:小坂、bhr2:大藤、bhr3:奥田)

W.A.モーツァルト:ロンド「君を愛する人の願いに」K.577
(歌劇「フィガロの結婚」のための)
(bhr1:大藤、bhr2:小坂、bhr3:奥田)

W.A.モーツァルト:アダージョ ヘ長調 K.580a
(cl:木幡、bhr1:大藤、bhr2:奥田、bhr3:小坂)

W.A.モーツァルト:ディヴェルティメント第4番 ヘ長調 K.Anh.229(439b)
(bhr1:奥田、bhr2:大藤、bhr3:小坂)

W.A.モーツァルト:アダージョ 変ロ長調 K.411
(cl1:木原、cl2:木幡、bhr1:大藤、bhr2:小坂、bhr3:奥田)

W.A.モーツァルト(木原亜土編):アレグロ~セレナード第12番ハ短調 K.388
(cl1:木幡、 cl2:木原、bhr1:大藤、、bhr2:小坂、bhr3:奥田)


2016.07.29 (fri)
open 18:30 / start 19:00
​近江楽堂(オペラシティ内)

チケット:3000円
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ドリー・フォンティネン

木原亜土:クラリネット
奥田英之:クラリネット、バセット・ホルン
木幡亮仁:クラリネット、バス・クラリネット

大藤豪一郎:バセット・ホルン
小坂真紀:バセット・ホルン


Drie Fonteinen
Ado Kihara / Clarinetto
Hideyuki Okuda / Clarinetto e Corno di Bassetto
Akihito Kowata / Clarinetto e Clarinetto Basso

Goichiro Oto / Corno di Bassetto
Maki Kosaka / Corno di Bassetto
by vagaoku | 2016-07-05 10:13 | musica/音楽
パニックキッチン協奏曲/阿部勇一
今年の初めに録音したCDの中からパニックキッチン協奏曲(作曲:阿部勇一)が映像!
ソリストだけが映っていると思ったのに!!!


by vagaoku | 2015-12-25 01:07 | musica/音楽
ドリー・フォンティネン/アトリエ・ローゼンホルツ 2015年9月23日
出来るだけ、ちゃんと書こうとしたのに・・・
随分前の話しですがまとめてアップしています。

古本屋カフェ・アトリエ・ローゼンホルツのリニューアル・オープンを記念して無料コンサート
9月23日(祝・水)

アトリエ・ローゼンホルツ
13:00~
クラリネット・アンサンブル・ドリー・フォンティネン

15:00~
高畑ヨシオ アイリッシュハープによるお話会


リハーサル
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演奏中の写真をアイリッシュハープの高畑ヨシオさんが撮ってくれていました!
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演奏が終わってから、高畑ヨシオさんのアイリッシュハープを聴きました。
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ヨシオさんの興味深いお話を満喫しました
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ヨシオさんの相方さん
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クラリネット奏者のシンボル?!
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親指にクラリネットダコが出来ます。
亜土くんにはふたつ、こわたんにはひとつ、僕は・・・はい、練習をちゃんとします。
指かけにコルクが付いているC管を使ったので珍しく出来ているか…
僕は普段、コルクもゴムも付けていないけど、タコが出来ません。
はい、練習をちゃんとします。

市川のアトリエ・ローゼンホルツでの演奏は、沢山の縁を感じました。

僕らのアンサンブルの名前は「ドリー・フォンティネン(3つの泉)」と言います。
アイリッシュハープとお話の高畑さんいわく、アイルランドでは「3」と言う数字「泉」もとても関係が深く、そのお話を聞くだけで不思議な感じでした。
さらに、出演者がほぼ同世代と言うのもびっくりです!
いつか、一緒に演奏会をやってみたいです!

今回、最も驚いたことは・・・

僕ら、ドリー・フォンティネンの演奏が始まる寸前に、亜土くんから一番近くに座っているご婦人が「ホルンの英土さんにそっくりだわ~」と!!!!
それはそうです!
亜土くんと英土くんは、双子なのですから!
後でちゃんとお話をしたら、僕とは直接つながりはないのですが、亜土くんもこわたんも、さらにfacebookで多く繋がっているホルン奏者のお母さまでした。

「家が近く、たまたま聴きに来て、息子の話が出来るなんて!
息子の事を思い出していただき…」とおっしゃっていました。

色々な縁と驚きと居心地の良さから、ものすごく長い時間居座ってしまいました。

アトリエ・ローゼンホルツさん、本当にありがとうございました。

アトリエ・ローゼンホルツさんとも面白い縁なので、いつかお話を書かないといけないですね。

こわたんがエジプトから帰ってくる時に合わせて、次回の演奏会を企画しないと!!
後、この数日間、血圧があまりに高いので気を付けないと・・・

みなさま、ありがとうございました。
by vagaoku | 2015-12-11 14:16 | musica/音楽
2015年9月 ボローニャ歌劇場来日!
出来るだけ、ちゃんと書こうとしたのに・・・
随分前の話しですがまとめてアップしています。

9月20日、21日とボローニャ歌劇場のメンバーと東京見物をしました!
21日はヤマハ・アトリエからの依頼でオーボエ奏者のパオロ・グラーツィアの通訳をして、その後他のメンバーと合流しみんなで食事をしました!

パオロとは久しぶりの再会で、いっぱい話しをしました!!

この時に一緒に来日していたおじいさまが、ずいぶん昔にホワイトハウスで料理がした事のあるという料理人でした。
今は、ボローニャの街中のレストランで料理をしているそうです。
いつか行ってみたいです。

地下鉄で移動
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原宿
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赤坂見附のお店
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お昼は牛タンに挑戦!
とろろは「パッサテッリ」に味が似ているという衝撃的な事実が
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銀座
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ヤマハ・アトリエ
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渋谷の鉄板焼き
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料理人の手つき
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夜の渋谷へ
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info
Ristorante Grassilli
via dal luzzo 3
Bologna
051-222961
by vagaoku | 2015-12-08 10:26 | musica/音楽