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音楽と旅行と食べ歩き、イタリアに留学していたクラリネット奏者+元イタリア・スローフード協会会員、奥田英之の話
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リチャード・ストルツマンとの思い出。。。
自分にとっての大切な思い出と自分の節目と言うことで、今回は先生との思い出を書いてみました。


クラリネットを勉強している人なら「リチャード・ストルツマン」と言う名前は、誰でも知っている人だと思います。

学生の時も、イタリアへ留学した時も、「まさかこの人からクラリネットを習う」とは思ってもいませんでした。

正直に告白すると、イタリアへ留学する前まで「ストルツマンが好きです」と言う言葉はありませんでした。

「特殊」とか「クラリネットじゃない」とか。。。


e0081119_23433297.jpg
写真:
2001年、講習会の時に「一緒にとってください」といったら、こうなってしまいました。
「次は普通に」と言って撮ってもらったのが次の写真です。




思い返すと。。。

ラジオで流れていた、1988年のサントリーホールでの演奏会をラジオから録音して、アンコールでやったアメージング・グレイスにあわせて、何度も一緒に吹いていたことも。。。

ラジオから流れていた演奏会は、プーランク:2本の為のクラリネット・ソナタ (ストルツマン&浜中浩一)、ライヒ:11本のクラリネットによるニューヨーク・カウンター・ポイント (指揮:大橋幸夫、ストルツマン、浜中浩一、村井裕児、横川晴児、磯部周平、山本正治、星野正、十亀正司など。。。)
今考えると、豪華な出演者ですね。


大学生の頃、ピアノの先生からN響の演奏会のチケットをもらったので聴きに行きました。
チケットは、最前列でした。
ステージに現れたストルツマンを見て、「おじぎが、サルみたいだな~」と言う印象でした。

武満徹「ファンタズマ/カントス」をストルツマンの独奏で、N響がバックでした。

演奏が終わりステージでおじぎをするストルツマンを見て。。。
「やっぱり、サルみたいなおじぎだな~」と思いました。

しばらくすると、客席からトコトコ現れた武満徹。。。
印象は、、、
ちょっとここには書けません。。。



一度、人から借りたレコード(本当のLPです)でブラームスのソナタを聴いた時には、「クラリネットではないけどすごい」と思ったことがあったぐらいでした。


これが、日本にいた頃のストルツマンの印象でした。



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写真:
ストルツマンがパドヴァでの演奏会終了後、一緒にレストランで食事をして、ほろ酔い気味のストルツマンに普通に撮ってもらった写真を持って行き「サインを書いてください」と言ったら、まず書かれたのが頭の上の「天使の輪」でした。
そのあとローマ字で「がんばって、ください!」(ストルツマンは、少し日本語が分かります)と書いてくれました。




イタリアにいた時に、音楽新聞でストルツマンの講習会があることを知りました。
始めは、「イタリアに来ているのに、アメリカ人に習うのもな。。。」と言う気持ちがありました。

「クラリネット奏者で唯一、ニューヨークのカーネギーホールを満員に出来る人」と言う人は、普段どういう人なのか?
「超天才系のクラリネット奏者」と言う自分のイメージを持ちながら、ストルツマンの講習会へ行くこと決意しました。

ミラノ・ヴェルディ音楽院のクラリネット科の生徒達5人ぐらいと一緒に講習会へ向かいました。


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写真:
2004年、「譜めくり」としてストルツマンと一緒のステージに乗りました。
野外でのコンサートでいつ楽譜が飛ぶかわからない状態で、時々ピアノの楽譜を押さえたり、演奏中のストルツマンの楽譜が飛びそうになり、演奏中の楽譜を押さえにも。。。
みんながどきどきした演奏会でした。




「超天才系」だと思っていた人が「努力の人」であり、自分の中のイメージが全て変わりました。
毎朝、体の調子を見るための体操をした後、半音階練習、さまざまな音階練習、練習曲など、全く想像にもしなかった事ばかり。
精神面も普通の人より弱く、本当に繊細な人です。(とても簡単に書いてしまいましたが、こんな簡単に語れる内容ではないので、あえて簡単に書いてしまいました)

あれだけたくさんの本番をやっていても、演奏会前にはものすごく緊張していて、ステージに立った瞬間は手が震えていたりしています。
それでも、すばらしい演奏を聴かせてくれます。



非常に仲の良いジャズ・ピアノ弾きの息子(ピーター・ジョン・ストルツマン)と演奏旅行でもいつでも一緒にいたのに、2004年に結婚して、その後一人で移動したり、演奏したり、、、
特に講習会の時は、「大丈夫かな?」「乗り切ってくれるかな?」と思ってしまうほど、精神的に弱ってしまっていました。

息子の結婚によって、ストルツマンの楽器ケースの内側に貼っていた、たくさんの写真は無くなり、今はわずかな写真が楽器ケースの内側にあるだけです。



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写真:
2006年の講習会。
イタリア人の友達が写した写真をもらいました。
レッスンを受けている時の写真は、ほとんど持っていなかったので嬉しい1枚です。
このときは、プロコフィエフのフルート・ソナタ(または、ヴァイオリン・ソナタ)をクラリネット用に書き換えてレッスンを受けました。





最後に、、、
音楽が仕事になったとき、今まで楽しみだった音楽を聴くこと(CDなどの音源)は資料と変わってしまいました。
まして、クラリネットの音源だと完全に資料になってしまいます。
しかし、ストルツマンの音源に関しては「楽しく聴ける音楽」なのです。

それって、すごいことだと思います。

ストルツマンの演奏は、「クラリネットの音楽」ではなく「ストルツマンの音楽」なんだと思います。



そんな音楽を身近で感じ、いろいろなことを教えてくれたストルツマン。

今では「ストルツマンが好きです」と言い切れます。

でも、演奏会の時におじぎをする姿を見て「サルみたいなおじぎだな~」と言う印象は、いまだに変わりません。



次に書くときは、いろんな出来事などを含めて、もっと詳しくストルツマンのことを書きたいです。
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by vagaoku | 2007-04-15 23:33 | musica/音楽 | Comments(0)
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