クラリネット四重奏
2007年 02月 17日
例えば、モーツァルト作曲のクラリネット五重奏曲K.581というと、1.クラリネット 2.ファースト・ヴァイオリン 3.セカンド・ヴァイオリン 4.ヴィオラ 5.チェロ
という5つの楽器を5人が演奏します。
ブラームス作曲のクラリネット三重奏曲Op.113だと
1.クラリネット 2.チェロ 3.ピアノという3つの楽器を3人が演奏します。
少しややこしいことが起こっています。
クラリネット4本を4人で演奏する「クラリネット四重奏」やクラリネット5本を5人で演奏する「クラリネット五重奏」など、同属楽器同士の室内楽の場合です。
弦楽四重奏(主に2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)などの同属系弦楽器の場合と同じです。
今の日本で「クラリネット四重奏」「クラリネット五重奏」と言うと、多くの場合は「クラリネット4本」「クラリネット5本」のための作品の場合が多いように感じます。
しかし、正式な作品名で表記する時には「4本のクラリネットのための四重奏曲」「5本のクラリネットのための五重奏曲」となるので迷わないと思います。
クラリネットの同属楽器のための室内楽作品は、20世紀に入ってからのものがほとんどですが、以外にも古いオリジナル作品もあります。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
○3本のバセット・ホルン(クラリネット属の低音楽器)のためのディヴェルティメント
○クラリネットと3本のバセットホルンのためのアダージョ
○2本のクラリネットと3本のためのアダージョ
ロベルト・スターク(1847-1881)
○セレナーデ Op.55 (2本のクラリネット、バセット・ホルンとバス・クラリネット)
が、昔からあるクラリネットの同属楽器による室内楽です。
聴いたことのない方は、いつか聴いてほしいです。
音色のイメージとしては、小型パイプオルガン、クラシック・アコーディオンという感じでしょうか?
(クランポンのRC、R-13 Prestige、RC Prestige、セルマーの25II)