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コペンハーゲンの悲しき運命の人魚姫

先日、9月23日に市川のアトリエ・ローゼンホルツでドリー・フォンティネンの演奏をさせていただいた時、僕らの後にアイリッシュハープの高畑ヨシオさんが弾き語りをしていました。

高畑ヨシオさんはたくさんのお話を記憶しているので、お客様方から「何のお話をしましょうか?」と言う感じで弾き語りが始まります。
お客様から声が出た「人魚」の話しに決まりました。

僕たちは演奏が終わっていたので楽しく聴かせてもらいました。

話しを聞きながら、コペンハーゲンの人魚姫の像を思い出しました。

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コペンハーゲンの街から港へ向かうと、カステレット(Kastellet)と呼ばれる城塞跡があります。
イタリアでも見かける上空から見ると星形をしている城塞です。
人魚姫の像は、城塞近くの港にあります。

街から港へ向かうと城塞の入り口があります。
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城塞の入り口から入ると赤い建物が立ち並んでいます。
城塞内は公園にもなっていて風車や大砲も置かれていました。
コペンハーゲンの悲しき運命の人魚姫_e0081119_1450487.jpg

城塞から港へ行くとひっそりと人魚姫の像がありました。
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誰も居ない港の公園だったので、この小さな人魚姫の像を探すのは大変でした。
もっと人がたくさんいると思ったのに・・・
なんだかとても寂しそうです。

この像は何度も破壊やいたずらをされ、何度も修復を繰り返されています。
非常に悲しい運命を追っています。
コペンハーゲンの悲しき運命の人魚姫_e0081119_14512484.jpg

wikipediaで調べてみると。
1961年髪の部分を赤く塗られ、ブラジャーとパンツを描かれた。
1963年全身を赤く塗られる。
1964年4月24日ヨルゲン・ナッシュ(英語版)ら状況主義(英語版)運動の芸術家たちにより、挽き切られた頭部が持ち去られた。取り戻すことは出来ず、新たに制作された頭部が設置された。
1976年全身を赤く塗られる。
1984年7月22日右腕が切断され、その2日後に破壊行為を後悔した2人の若者から切断された腕が返却された。
1990年頭部が切断されかけ、首に18センチメートルの深さの切れ込みが入れられた。
1998年1月6日頭部を失い、約1ヶ月後の2月4日覆面男が突然テレビ局に現れて切断され行方不明だった人魚の首を持ってきた。
2003年9月11日ダイナマイトと思われる爆発物で像の台座にあたる岩石が爆破された。
2004年12月16日イスラム教徒の女性が用いる黒いブルカがかぶせられ、そのブルカにはデンマーク語で「EUにトルコ?」と書かれた襷が掛けられていた。同日にトルコのEU加盟問題を話し合うEU首脳会議がブリュッセルで始まった。
2006年3月8日手にディルドーを付けられ、緑色のペンキが全身にかけられて「3月8日」と書かれる。当日は国際女性デーである。
2007年3月3日全身をピンクで塗られる。
2007年5月全身を赤く塗られる。
2007年5月20日全身を覆う黒いイスラム装束がかけられ、頭部にスカーフが巻かれた。
コペンハーゲンの悲しき運命の人魚姫_e0081119_14513710.jpg

僕は1998年までの出来事しか知らなかったのですが、今調べて驚きました。
僕が訪れた2か月前に爆破されていたなんて・・・

だから、公園に人が居なかったのでしょうか?
コペンハーゲンの悲しき運命の人魚姫_e0081119_14514971.jpg

人魚姫は、冷たく暗い海で煙が出てくる煙突に囲まれた風景より、サンゴや真珠に囲まれた暖かく明るい海を臨んでいるのかもしれません・・・


全ての写真は、2003年11月4日に撮影したものです。
by vagaoku | 2015-12-19 16:29 | viaggio/旅

音楽と旅行と食べ歩き、イタリアに留学していたクラリネット奏者+元イタリア・スローフード協会会員、奥田英之の話


by vagaoku
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