イタリアではサンタ・クロースがプレゼントを持ってこない?
2011年 01月 05日
以前、ブリッツ・ブラスのブログで「イタリアのクリスマス!」を書いた内容と重なりますが、もう少し詳しく書きたいと思います。
イタリアのクリスマス期間は12月24日~1月6日まであります。
なんだか中途半端だと感じるかと思いますが、これはキリスト教の「東方の三博士(イタリアでは三人の魔法使いと言います)」が誕生したキリストのもとへ到着したのが1月5日の夜だったからです。
クリスマス期間最後の1月5日の深夜に子供たちのプレゼントを持ってくるのは「ベファーナ(Befana)」と言うほうきに跨って飛んでくる魔法使いのおばあちゃんです。
彼女は、1月5日の深夜にプレゼントをいっぱい入れた袋をかついで、暖炉にそっとプレゼントを置いていきます。
「ベファーナ(Befana)」の名前は、カトリックの1月6日の祝日「エピファーニア(Epifania:公現祭)」から由来しています。
ベツレヘムで誕生したジェスー(Gesù:イエス)を訪れようとした東方の三博士が道に迷った際に、道案内を頼んだ一人の老女が彼女(ベファーナ)だった。
彼女は、彼らに道を教えないまま送り出してしまいました。
その事を後にも後悔をし、奇跡の誕生とも言える赤ん坊のもとへ何か贈り物を届けようとカゴいっぱいのお菓子を用意しました。
しかし、送り出した彼らの姿はもうすでに見えなく、どこへ訪ねて行ったらよいか分からなくなってしまいました。
彼女は仕方がなく、子供のいる家庭を一軒一軒訪ねて行き、ジェスー(Gesù:イエス)の事を願ってお菓子を配って歩きました。
子供たちは、5日の夜に靴下を用意しておきます。
ベファーナからの贈り物の多くは、キャンディーやチョコレートなどのお菓子がほとんどです。
全ての子供たちがお菓子をもらえるよう訳ではないようです。
1年を良い子にしていた子供のみにお菓子、悪い子だった子供にはお菓子の代わりに炭を詰めていくそうです。
1月6日の朝にドキドキしながら膨らんだ靴下の中身を確認します。
さすがに本物の炭ではなく、炭に似せたお菓子がこの時期になると売られます。
ベファーナは、そんな子供の楽しみの為に現在でもお菓子を配る仕事を続けているようです。